第5章 こんなはずじゃなかったのにっ!!
(と、いうことは勇作は旗手だったってこと!?)
そう思ったは今まで聞き流していた座学を真剣に聞き始めた。
「旗手に求められるのは眉目秀麗・成績優秀・品行方正だ」
座学の教官が言った。
(眉目秀麗ってイケメンってことだったはず。
顔は変えることできないし、あんまり素行を悪くしたらあの父親が黙ってないだろうし…………。
よし!
とりあえず成績は真ん中を目指そう………!!)
こうしては旗手回避の為、試験の成績が真ん中ぐらいになるようにワザと手を抜いてきた。
周りにバレないように。
だが何故か大和にだけはバレてあのように問い詰められるのだ。
(こうなったらあんまりやりたくなかったけど………。
アレをやるか…………!!)
は静かに1人決意を固めた。
「どこにいるかな……………」
休み時間、は1人校内を歩いていた。
「あ、見つけたっ!!」
目当ての生徒5人を外の校舎裏で見つけては走りはじめた。
そして一階の窓から飛び出し、目当ての生徒達の内の1人へ飛び蹴りを放った。
後ろを向いていた生徒の1人は突然のの飛び蹴りに吹っ飛ばされる。
突然仲間の1人が吹っ飛び、残りの4人は動揺する。
「悪いが、こうなったのも自業自得だ。
覚悟しろ!」
問答無用では5人を完膚無きまで叩きのめした。
途中途中に反撃があったが避けたり、返り討ちにした。
「よし、こんなものか…………」
は服や手に付いた少量の土を払う。
「あ、あの………ありがとうございますっ!!」
いつからいたのか、気弱そうな男子生徒がになぜかお礼を言って立ち去った。