第1章 邂逅。
(これは...ジャポンの文字に酷似しているな..所々読めないが、なんとか意味はわかるか...シャルナークの方は多分読めていないな。..)
女性に聞こえない程度の小声でシャルナークに話しかける
「俺はこの本を解読する、シャルナークは出来るだけ情報を引き出せ。」
「了解。団長」
クロロが後ろでまた座り、本を読み出す。
そしてシャルナークの視線がこちらに向く。
なるほど、多分ジャポンの文字も団長は読めるのだろう。団長が解読、シャルナークが私から情報収集といった所だろうか
「それで、なぜ僕らがいるのか、君には何か心当たりはないかな?」
思考する。やはりシャルナークやクロロに対して隠し事は通じない。私より確実に上手だ。馬鹿な私が下手に上手くやろうとするより、正直に話す方が確実に物事は拗れずに済むだろう..少し、恥ずかしいけど
そしてゆっくりと彼女は口を開く
「心当たり、ですか..そうですね。強いていえば、私は幻影旅団の皆さんが大好きなんです、そして昨日の夜、あー、幻影旅団会いてぇなぁ。って思った事くらいですかね..幾度となくハンターハンターの世界に行きたいゾルディック家見たい幻影旅団会いたいなどと願望を口にしましたが、叶ったのは初めてなので、これが原因かは分かりませんが....すみません。幻影旅団、特にシャルナークさんやクロロさんは旅団の方針を決める脳にあたる人物です。その2人が同時にどこかに消えるなんて大変ですよね..私が原因かは分かりませんが、私の部屋に来てくれて、嬉しい反面物凄く申し訳なくもあります。ごめんなさい」
素直な気持ちで、自然と頭が下がる。
暫く考えている気配を感じながら、ベットのシーツを見つめる
(確かに俺や団長のいない旅団は、参謀役のいない状態だ、だけどアイツらはそんなにヤワでもバカでもないし、今回の編成は団長がマチの話を聞いて比較的回りやすいメンバーで組んでいる。それに俺と団長は最終的なハプニングがあった場合の脳というような立ち位置だった。俺達がいなくなったことに混乱はしても、仕事にはさして影響はない..筈。)