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2度目の青春は想像以上!? HQ

第2章 ご近所付き合いは良好に




「ううん、私が作りたくて作っただけだから。」


黒尾くんがじっとこっちをみる。


(なっ、なに…!?)


心臓がバクバクし始める。

と、黒尾くんが急に笑いだした。


「えっ、なに?!」


黒尾「夏音今の自分のかっこうわかってる?笑」


(…!?そういえばパジャマのまんまだ!顔は洗ったけど寝癖も直してない!)


「わ、私、一回着替えてからそっちに…」

急いで家に戻ろうとすると黒尾くんに引き止められて頭を撫でられる。
髪をすくように行ったり来たりする手に寝癖を直してくれているのだと気づく。


黒尾「…無防備すぎ…。」


「えっ?」


黒尾「なんでもない。
よし!寝癖も治ったし、別にパジャマくらい、いいだろ。
このまんまうち行くぞ。」


と黒尾くんはなにも無かったみたいに歩きだきてしまった。


お鍋を持ったままでは扉を開けるのが大変だろうと思いしかたなく急いでついて行く。


「あ、あの…ありがとう。」


黒尾「ん?」


「寝癖、直してくれて…。」


黒尾「ああ、…別に…。」


(あれ?さっきは平気そうな、顔してたのに。
もしかして照れてる?)


彼の顔を伺おうとしたが
玄関のドアを開けてあげるとそそくさとなかに入ってしまって
ちゃんと見ることはできなかった。


黒尾「俺シャワー浴びてくるから適当にしてて。」


「うん、わかった。」

黒尾くんはお鍋をリビングの机に置くとお風呂へ行ってしまった。


タッパを机に並べながらふと思う。

(あれ?私、研磨くんと話した時もパジャマで寝癖だらけだったってこと!?
うわー、恥ずかい!!)


1人、恥ずかしさに耐えているとソファからお母さんが起き上がるのが目に入る。


「おはよう。」


母「おはよう…飲み過ぎた。」


(だよね…)


「お味噌とお水どっちかいる?」

母「ありがとう。どっちもちょうだい。」


「はーい。」


(…って、ここ黒尾くんちじゃん!勝手なことできない…!)

困りながらも、とりあえずキッチンに行ってみる。


コップのならんだ戸棚の前で勝手に使っていいものか悩んでいると後ろから手が伸びてきて戸棚を開けコップを1つ取り出した。

?「これ、使っていいよ。」

焦って後ろを振り返ると思ったよりも近くに黒尾くんがいた。

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