第2章 ご近所付き合いは良好に
黒尾「今朝ぶりだな」
「そうだね」
黒尾「母さんから聞いたんだけど夏音の母さんもうすぐ出張なんだろ?」
「情報早いね!?そうなんだ。」
黒尾「そんなに生活能力低そうではないけど困ったらいつでも頼れよ?…まぁ困る前から頼ってくれてもいいけど。」
「!!うん!ありがとう。」
そんな短い会話を終えて
布団に入る。
(…きっとなんとかなるよね)
……
そしてついに入学式!
数年ぶりの制服に居心地の悪さを感じつつ玄関から出ると黒尾くんと黒尾くんの家族がいた。
黒尾母「ほら!2人とも並んで!」
「えっ!?あのー…」
私がおどおどしていると黒尾くんが横に並ぶ
黒尾「おはよ。改めてよろしくな。」
「!!うん、よろしく!」
黒尾母「ほら!こっちむいてー!」
2人で言われるがままに顔を向けると写真を撮られた。
母「ふふ、いい感じに撮れてる」
そこに研磨くんがちょうど家から出てきた。
黒尾父「おっ!研磨!こっちこい!」
嫌な顔されるかなと思ったが研磨くんはすんなりとこちらにくると私の横に並ぶ
黒尾母「ハイ、チーズ!!」
黒尾父「こうしてると、3人で幼馴染みたいだな」
黒尾「もう、それでいいだろ笑」
「えっ、そんな!?」
研磨「…いいんじゃない?」
あわてて否定しようとしたけど
黒尾くんも研磨くんも嫌がってなさそうだし
私も嬉しいからよしとした。
母「じゃあ、私たちは後から入学式に行くから
3人ともいってらっしゃい。」
黒/研/夏音「いってきます」
それから駅までは3人で登校することになった。
研磨くんは電車には乗らずに別の道になる。
駅前について研磨くんを見送ろうとしているとなにか言いたげに見つめられた。
「どうしたの?」
研磨「…入学おめでとう。」
なんてことない言葉なのに研磨くんが思い切り照れながら言うのでこちらまで照れてしまった。
「あ、ありがとう!!」
黒尾「あれー、研磨。俺には?」
研磨「…おめでと」
(うわ、そっけな!)
でも、それがなんだか面白くて笑ってしまった。
つられて2人も笑ってくれる。
なんだか、これから良いことがたくさん起こる気がする。