第2章 ご近所付き合いは良好に
(うわぁ、研磨くんの眉間にすごいシワが…!!)
「研磨くん!ごめんね。でも、私も引っ越して来たばかりだから少しでも研磨くんや黒尾くんと仲良くなりたいなって思ってて。
一緒に夕飯たべてもらえないかな?」
研磨「…わかった。別にあんたが謝ることじゃないよ。」
「!ありがとう!」
黒尾「そーだよ。俺が勝手に研磨の母さんに連絡したんだから夏音が謝ることなかったのに」
「でも、研磨くん呼ぼうと思ったのは私のためかなぁって思って…ち、違ったらごめん!」
黒尾「また、謝ってるし。まぁ、確かに夏音のためだったけど…」
「だよね!ありがとう」
そう言って満面の笑みをむければ
黒尾「…ん」
と言って頭をポンと撫でられた…。
(えっ何!今の!?)
真っ赤になりながらすでに家に入ろうとしている黒尾くんの後ろ姿をみると彼の耳もかすかに赤くなっているように見えた。
研磨「…中入らない?」
「えっ!あっ、そうだよね!入ろう!」
心臓がまだドキドキうるさいけど研磨くんに続いて黒尾くんの家の中に入っていく。
するとリビングからいいにおいが漂ってきた。
「いい匂い!!なんだろ!美味しそうな匂いだね!」
と研磨くんに話しかければ
研磨「色気より食い気なんだね笑」
と笑われた。
「えっ?」
研磨「ううん。なんでもない。」
(いや、バッチリ聞こえちゃったんですけど!
まぁでも、研磨くんが笑ってくれてるしいいのかな?)
それから、私のこの世界での家族と黒尾くんの家族そして研磨くんとの楽しい夕食が始まった。