第2章 ご近所付き合いは良好に
黒尾「夏音もバレーに興味あるみたいだし。研磨も俺らが引退して寂しい思いしてるだろうからな。久しぶりに相手してやるよ。」
研磨「俺部活帰りなんだけど…しかも久しぶりって昨日も一昨日もトス上げろって呼び出された気がするんだけど…」
「私も、確かに興味はあるけど体育の授業でくらいしかやったことないし、無理だよ!」
黒尾「大丈夫、大丈夫。俺らが手取り足取り教えてやるから。」
研磨「俺ら…」
黒尾「なー、研磨。」
研磨「はぁ、どうせ断っても帰らせてくれないんでしょ。」
黒尾「そーゆこと。」
「えーっと。じゃあ、お願いします?」
黒尾「おう!まかせとけ!」
それからトスの仕方を教えてもらって3人で回したり
研磨くんのトスを打たせてもらったりしていたらあっという間に時間がすぎていた。
トスもアタックもヘニョヘニョだったけど2人の教え方が想像以上にうまくて、なんとかみれるくらいのトスとアタックができるようになった。
とくに、研磨くんの説明は明確でわかりやすくてさすが未来の音駒の脳だなぁなんて思った。
気づくとかなり熱中してバレーをしていたみたいで(研磨くんは途中からベンチでほぼ休憩してたけど)
空がオレンジ色になっていた。
「黒尾くん!そろそろ帰らなきゃじゃない!?」
黒尾「あー、そうだな。てか、もう夕飯の準備終わってるなこれは。」
「あー、つい熱中しちゃったー!」
黒尾「まぁそんだけ楽しかったんだろ?なら良かったんじゃね?」
「…そうだね」
研磨「夕飯の準備?」
「うん。今日、黒尾くんのお家でご飯頂くことになってたからお手伝いしようと思ってたんだけどこんな時間になっちゃってたの!」
研磨「そっか…。でもクロのお母さん、世話焼きするの好きな人だから大丈夫だよ。」
「そうかな?…うーん、今度機会があったらちゃんとお手伝いしよう。研磨くん、ありがとう。」
研磨「うん…。(ニコリ)」
(!!??…また笑ってくれた!…なんか私研磨くんの不意打ちの笑顔に弱いかも…。)
そんな話をしながら家の前に着く。
研磨「じゃあ、俺は帰るから」
黒尾「そんな訳ないだろ。お前ん家の母さんには連絡済み。今日の研磨の夕飯はうちです。」
研磨「えっ…。」