《モブサイ》サギ師のあなたに脱がされて (霊幻/R18)
第5章 嫉妬とキスをかき混ぜて
「だ、誰っ!?」
うしろに下がろうとして、自分のいる場所に気づく。学部棟の裏にある『憩いの森』まで連れてこられたようだ。ここは木が多く植えられ草が生い茂っている。昼休み以外はあまり人がいない。
男は鼻息を荒くしながら、地面にひざをついた。
「30人……」
掠れた声。
「え?」
「君でちょうど30人目だよ。特別だ……」
「は? 何が――」
男はいきなりのしかかってきた。馬乗りになり、ごつい手で私の首を絞め始める。
「この大学は可愛いコが多いね。だから、一人ずつこうやって愛してあげているんだよ。目標は50人だ」
「っ……や、やめてっ……」
徐々に力をかけられ、息が苦しくなっていく。
何? 何が起こっているの? なんで? 誰?
男が顔を覗き込んできた。ようやく帽子の下が見える。ギラギラと血走った瞳。少し開いた口から見える真っ黒に汚れた歯。
「いいね。苦しんでるところをもっと見せてよ……」
「ぐぅっ……」
私は男の手を掴んだ。状況はまだ把握できていない。でも今すぐ逃げなきゃいけないのはわかる。
必死に引き剥がそうとしてみるも、男の手はびくともしない。
「抵抗しないで。大丈夫。今までのコたちもみんな最初は泣いたり嫌がったりした。でも少し我慢すればすぐに気持ちよくなるから……」
男の片手がスカートの中に入ってきて、私の太腿を荒っぽく撫でる。
「ぅ……んぐぅっ……」
男が体重をかけているせいで足も動かせない。太い指が首にどんどん食い込んでくる。意識が朦朧としてきた。
「すぐ終わるから。ね? すぐだから」
無理やり足を開かされる。胸のボタンが外された。
「っ……う……ううっ……」
抵抗できない。
「じっとしてて。すぐ終わる」
男が私のショーツを乱暴に下ろした。
カチャカチャと片手でベルトを外し、足の間に体を割り込ませてくる男。気持ちの悪いものが秘部に押し付けられた。
なんで? なんで?
息が……。
助けて……。
霊幻さん……。
意識が途切れそうになったそのとき、バキッと足元で大きな音が響いた。身体が急に軽くなり、首を絞めていた手が離れる。空気が一気に肺に流れてきて、私はゲホゲホと咳き込んだ。