《モブサイ》サギ師のあなたに脱がされて (霊幻/R18)
第4章 チョコより甘く愛されて
《ゆめside》
広い浴室に響くシャワーの音。
「ゆめ、寒くないか?」
肩から湯をかけられ、じんわりと身体が温まっていく。
「霊幻さんも寒いでしょう?」
「俺は大丈夫だ。それより身体を洗ってやる。な?」
まるで子供に優しく言い聞かせるような口調。
霊幻さんは使い捨てのスポンジの袋を開け、ボディーソープを泡立てる。すぐに私の胸を洗い始めた。
「っ!? 霊幻さん! 洗ってくれなくてもいいです! 自分でやるので!」
スポンジを奪おうとすると、あっさりかわされる。
「いいから俺に任せろ」
「でもっ……」
たっぷりと泡をつけたスポンジが胸の上を往復する。擦られるたびにビクッと身体が揺れた。霊幻さんは気にする様子もなく、私の腕やお腹、背中、足にまで泡を広げる。
「ゆめ……」
「はい?」
「ありがとな……」
え?
霊幻さんを見ると、まるで酔ったみたいに顔が赤くなっている。
「ありがとうって何のことですか?」
「俺なんかと付き合ってくれて……」
霊幻さん? それはこっちのセリフなのに。
「だったら、私のほうがお礼を言わないと……」
「いや、俺は幸せだよ。おまえがいてくれて。好きだぞ、ゆめ」
「え!?」
突然、霊幻さんに身体ごと引っ張られた。泡をつけたまま、ぎゅうっと強く抱きしめられる。密着した肌が滑った。
「このまま、身体を動かして洗ってくれるか?」
「ええっ! 何いってるんですか!? 霊幻さん、やらしい……」
霊幻さんが誤魔化すように咳払いをする。
「仕方ないだろ。俺だって普通の28の健康な男なんだよ。やらしくて何が悪い。お……ぱいで洗ってほしいんだよ」
「ん?」
最後がよく聞こえなかった。
霊幻さんが大声を出す。
「だから! おっぱいだよ! おっぱい! 洗ってほしいんだよ! 何度も言わせんな!」