第2章 幼馴染編
(こいつがこんなに焦ってるの、初めて見たかも)
なんて、のんきな私はそんなことを考えていると、
「てめぇら、見てんじゃねーよ! 見世物じゃねーんだぞ!」
と言って雄大は周りのギャラリーを威嚇する。
いや、そんな言わんでも。
何でもいいがとりあえず、この状況をどうにかしてくれ。
注目されすぎてむしろ恥ずかしいのだが。
「真白さん、大丈夫?」と、やっと先生がやってきた。
先生は周りの人に何か言うと、みんなは素直に従い、元の位置へと戻っていった。
そして、みんながはけたあと雄大に
「じゃあ杉山君は真白さんのこと、保健室まで連れて行ってくれるかな? 私、あいにく今忙しいから。」
と言い、そいつが頷いたのを確認すると何処かへと去って行った。