• テキストサイズ

【降谷零・安室透】そばにいさせて《ゼロの執行人編》

第2章 ゼロの執行人


「停電?」
警察病院から警視庁に戻り捜査会議に合流していた二宮は突如として消えた灯りに眉を顰める。幸いにも自分のパソコンはノートタイプで充電もまだあった。
どうやら非常電源までもが破壊されているらしく、普段なら停電してもしばらくすると点灯する電気も沈黙したままだ。すると扉が開かれ叫び声が聞こえる。
「NAZUから報告です!無人探査機への不正アクセスが確認されました!!」
「なんだと!?」
「このままではカプセルの切り離しができないようです!!」
それを聞いた風見は二宮に目配せすると急いで会議室を後にする。おそらく人気のないところに行き降谷に連絡するのであろう。
二宮は自分のパソコンに向き合うと素早くキーボードを叩く。NAZUへアクセスを試みるがパスコードの画面で『ERROR』が表示される。会議室内で告げられた予想落下地点を二宮は自分のパソコンでも入力し、その地点に眉を寄せた。
「チッ、なんてこと考えやがる」
二宮もノートパソコンを持ち会議室を出ると人混みを避けて進んでいく。使われていない会議室を確認するとするりとその中に入り再びパソコンを開き、耳に着けたイヤホンマイクに向かって話し始めた。
「降谷さん、俺の方でNAZUに侵入してアタックかけてますけどパスコードが変更されてます」
普段は降谷と連絡が取れる警視庁公安部の警察官は風見だけだ。しかし、緊急事態である上に二宮の上司である相沢は意識不明ということで、二宮から直接降谷へ連絡することが許可されていた。
『二宮、解析は?』
「やってますけど、NAZU職員以外が設定しているとなると規則性がないためにかなり時間がかかるかと。不正アクセスの痕跡も辿ってます」
『わかった、こちらで犯人を追うが解析を続けてくれ』
「了解」
/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp