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【降谷零・安室透】そばにいさせて《ゼロの執行人編》

第2章 ゼロの執行人


降谷の指示通りに偽造工作を行った風見は二宮とともに、警視庁の大会議室で行われている刑事部と公安部の合同捜査会議に遅れて現れた。
「報告します!」
「所属と名前を言え!」
捜査員たちの前に座る黒田は風貌だけでも威圧感があるというのに、低い声で風見に言い放つ。風見は臆することなく階段を下りながら答える。
「警視庁公安部、風見裕也です」
黒田の威圧的な態度を気にすることなく前まで来る風見と、その後ろを付いてきたかと思えば公安側の一番前の席に座りノートパソコンを広げる二宮に高木を始めとする刑事部の捜査員たちが不審そうな顔を向ける。
「ガスを爆発させた発火物の件は」
「まだだ」
黒田が答えるとすぐさま佐藤が立ち上がり答える。
「刑事部で電気設備を調べています」
「その発火物ですが、『高圧ケーブル』かもしれません」
「続けろ」
風見が二宮を振り返ると目の前のモニターにレストラン街の見取り図が表示される。
二宮は風見の説明に合わせて必要な部分だけを拡大させた見取り図を表示させ、サポートを行い会議の成り行きを傍観していた。
降谷のシナリオ通りに会議は進み、残っていた指紋が毛利小五郎のものであることが風見の口から告げられる。
すぐさま刑事部の方がざわつき二宮はそのうちの数名の顔を頭の中にインプットした。
刑事部の中でも毛利小五郎と特に懇意にしている警察官たちがいる。今後のシナリオを邪魔してくるならそれなりの手を考えなければと考えつつ、自分の直属の上司であるさくらへメールを送った。
『会議は予定通り』
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