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【降谷零・安室透】そばにいさせて《ゼロの執行人編》

第2章 ゼロの執行人


現場も大混乱していたが、警視庁も大混乱していた。報道規制がされていないのかマスコミが詰めかけている。さくらはタクシーでその様子を確認すると隣の警察庁へ車を着けてもらう。
さすがに警察庁も混乱していて、多くの警察官が行き来していた。それを横目で見つつさくらは目的の会議室にたどり着くと周りを見渡し、誰にも見られていないことを確認してその中へ入った。
「遅くなりました」
そこには顔や身体に小さな傷や火傷をおい、手当をされた降谷、風見、二宮がすでに揃っていた。さくらも例外はなく顔に大きなガーゼを貼り、体のあちこちに小さな傷を作っており袖口から覗く手首には包帯を巻いている。軽傷だから、と救急車に乗ることを拒んださくらだったが、爆風に飛ばされて全身を打ち付けたために念の為に検査をしろと救急車に押し込められたのだった。
「検査結果は問題ありませんでした」
「そうか、よかった。」
「降谷さん、申し訳ありません。こちらに来るタクシーの中でニュース映像をチェックしてたんですが……公安のチェックを漏れたものが流されていました。二宮くん、すぐに削除して差し替えして圧力かけておいて」
「了解」
二宮はすぐさま自分の目の前に置いているノートパソコンに向かい作業を始めた。
さくらから見せられたニュース映像を見てそこにいる全員が思わず眉を顰める。よく見なければ分からない数秒にも満たない映像だが、そこには爆風から逃れる降谷の姿が映っていた。わずかな映像でも潜入捜査をしている降谷にとっては何が命取りになるか分からない。
「幸いにもこの映像を使っていたのはこの局のこのニュースだけでした」
「よく見つけたな。助かった……では、今後の対応を説明する」
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