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【黒執事】スノードロップ【死神・裏】

第2章 生い立ち


エマは自分の枕を使い、ベッドに横たわった。

「ワタシはね、この死神派遣協会の総務なのよ。だから、ある程度色々と融通きくわけ」
「そうなんだ」
「ワタシが捕まらなかったら、一体ロナルドはどうするつもりだったのかしらね」
「どういう意味?」
「この部屋よ。他の総務の子に言ったって、ここまでのことはしてあげられないと思うの」
「そう言えば、ここに来る前、ロナルドが『もし上手くいかなかったら』って話をしかけていたような」
「うんうん。それでそれで?」
「なんか言いにくそうだったんで、それ以上は聞かなかったけど」

エマは目を見開いて、上半身だけ飛び起きた。

「それ、絶対『俺の部屋来る?』的な話よ。あーもう絶対そう」
「え?」
「余計なことしちゃったかしら。あぁでも、色んなタブーがあるわね。それなら結果的に良かったかしら」
「……エマ?」
「いえ、なんでもないのよ! ただちょっとこういう話は放っておけないっていうか。ワクワクドキドキしちゃうのよね!」
「そ、そんな話してるつもりないんだけど!」

エマはパチンと手を叩いて言った。

「ならばそんな話をしましょう! クロエはどんな男がタイプなの?」
「えーと、あんまりちゃんと考えたことないかな……」
「男の人と付き合ったことある?」
「……そういう環境にいなかったから」
「そうなの! じゃあヴァージンね!」
「もう! エマ!」
「ロナルドみたいな男はどう?」
「どうって」
「あぁいう、一見チャラい感じ」
「えー……どうかな」
「お堅い真面目なタイプの方が良いのかしら」
「チャラい人よりは、良いかもしれないけれど」
「それなら管理課の彼が良いわね!」
「管理課? 誰よ。っていうか、勝手に話進めないで」
「あぁでも管理課だから、会っちゃうと厄介だわ。残念!」
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