第2章 残酷
ママが僕らを置いて逃げていった。
五十鈴とは引き離されて僕は寂しかったです。
入れられた施設はみんなから、嫌な視線で僕を見るんです。
当時の僕はそれが辛くて、殺したくなりました。
このとき、五十鈴が隣に居てくれたら
五十鈴は僕のことを『玲ちゃん』と呼んで、微笑んでくれる。
それだけでも僕は救われたと思います。
それを悪いと思うのはまだ先の話ですね。
しばらくしてから喰種捜査官が僕の元を訪ねてきました。
僕の姿をみて「こんにちは。玲くん。
君に話がしたい。今、大丈夫かな?」と訊ねられた。
「いいですよ」と僕は答えた。
そしてその捜査官は
「君の家族の五十鈴ちゃんが起きたんだ」と僕に教えてくれた。
「本当ですか!五十鈴に会えますか?」
「それが、記憶がないみたいで…。
君があの子のこと話してくれないか…」と言われた。
「…嘘ですよ…そんなの…」
ぼそぼそと呟いた。
それからすぐに僕は大きな声を上げて泣き叫んだ。
「落ち着いてくれ…頼むから、な?」
あやす様に捜査官は言った。
しかし、その目はどこか冷たいような視線だった。