第4章 再会
泣き止んだ赤城さんに
「ちゃんと授業に出るんだよ?ここでサボっていたことは黙っておくから」と言うと
「わかりました。佐々木一等、ブルドネージュ有難うごさいます。
元気出ました!」
赤城さんは笑って学校へ向かっていった。
(笑ってくれてよかった…)と
思いながら彼女の背中をみて安心はした。しかし、彼女の怪我は増えているようにも見えた。
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自販機でブラックコーヒーのボタンを押した。
ガタンという音を立てて缶コーヒーが出てくる。
「はぁ…。」
ため息をついて、缶コーヒーを自販機から取り出すと
「ハイセー!」と呼ぶ声。
「什造くん!」
そう言いながら立ち上がると什造くんは僕のポケットからお菓子を全部取り出した。
「流石、ハイセですー」そう言いながら、べりっとお菓子の袋を開けてもぐもぐ食べた。
「今、会議室にいこうと思ってたら偶然だね」
「僕もです。朝、がんばって起きました。」
うーんと言いながら腕を天井に向けて体を伸ばす什造くん。
「あれ…?ハイセ、駅前のケーキ屋のブルドネージュがありませんね」
駅前のケーキ屋のブルドネージュ…
これは什造くんが食べたいから買ってきてと言われたお菓子だった。てっきり今日持っていたお菓子は全部、僕が選んだお菓子だと勘違いをして、赤城さんに渡してしまったのだ。
「あ、そうだった!什造くんが食べたいって言ってたんだよね…。ごめん!あれ、落ち込んでいたアカデミーの生徒にあげちゃった」
僕は素直に言うと、什造くんはお菓子を食べていた手を止めた。
「…その子はお菓子を受け取ったとき、笑っていましたか?」と訊ねられた。
「笑っていたよ。有難うって言われたよ」
「なら、許します。その子が元気になったらよかったです。
今度、僕が食べる分で買ってきてください」
そう言いながら什造くんはまたお菓子を食べ始めていた。