第1章 憂鬱王子はキスをくれない.
「 目の前の鏡見てみろよ 」
彼に言われ顔を上げて目の前を見てみると
そこには四つん這いになる私が映っていて
その後ろには裸の黒尾さんの姿だって見えた
彼は腰を動かしながら鏡越しの私へと言った
「 ほら、ちゃんと見ろ
お前をこんなにいやらしくしたのは誰? 」
「 あっ … 知らないっ … んっふ 」
「 知らない事ねえだろ
答えないつもりならまたおねだりするか? 」
鏡越しに映る黒尾さんのキリッとした瞳が
鋭くギラついていてそれにまた胸が高鳴る
そしてアソコがじんわり濡れるのが分かった
「 黒尾さん … です 」
「 そうだよな
お前にセックスを教えたのは俺だよなァ 」
いやらしく微笑んだ彼は激しく突きながら
後ろから首を掴んで強い力で締め付け始める
意識が遠のいていく感覚すら心地良く感じる
ぼんやりしていると急に頭が真っ白になり
果ててしまった様で体に力が入らなくなった
その後 黒尾さんも追う様に果てたみたいで
私の体をシャワーで丁寧に洗い流してくれた
激しい行為の後だったから直ぐ立ち上がれず
ぐったりしていたら黒尾さんが呆れながらも
お姫様抱っこしてくれて私は驚いてしまった
廊下をお姫様抱っこされたままで歩いて行く
「 重たく … ないですか? 」
「 別に
それに頑張ってダイエットしたんだろ?
なのに重たかったら意味がねえだろうが 」
頑張ってダイエットしたの認めてくれたんだ
黒尾さんからの意外な言葉に少しだけ嬉しい
顔を下に向けていると月島くんの声がして
勢い良く顔を上げたが後悔するハメになる
「 まさか風呂場でヤリました? 」
「 ツッキーったらエッチ!
大丈夫、大丈夫!ちゃんと綺麗にしたから 」
「 そうゆう問題じゃないデショ 」
「 んじゃ、ツッキーおやすみ! 」
2人の髪の毛は揃って濡れている訳なんだし
黒尾さんに限ってはパンツ1枚の状態だから
そんな風に思われたって仕方の無い事である
それにお風呂場でセックスしたのも事実だし