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憂鬱王子はキスをくれない. / ハイキュー

第1章 憂鬱王子はキスをくれない.



ただ赤ワインを飲んだ事がないだけで
イコールおこちゃまだなんて考え偏りすぎ!
黒尾さんをバレない様に私は軽く睨みつけた

「 このワインは比較的飲みやすいよ
ブラックベリーやワイルドベリーのような
アロマと少しだけピリッとしたハーブ香が
幾層にも広がって味わい深いワインだよ! 」

及川さんの話を聞くと飲んで見たくなった
おこちゃまだとからかう人とは大違いだ
もう20歳だしワインデビューしてみても
いいのかもしれないとグラスを口につけた

ワインの風味が口いっぱいに広がっていく
複雑でコクと旨味が絶妙にマッチしている
私は初めての赤ワインを美味しいと思った
グラスのワインを一気に飲み干してしまった

「 美味しいっ! 」

「 でしょ!?
たくさんあるから飲んじゃって良いよ
美雨ちゃんも大人の階段登ったねえ 」

「 なあ俺ワインよりビールが良い!! 」

「 俺もビールの方がええわ 」

木兎さんと侑くんにビールを手渡して
作った晩ご飯を食べてワインを楽しんでいた
住人の事はさておきやっぱりこの仕事は良い
美味しいご飯食べてお酒も飲める!幸せだ …

「 なあ さっき言ってたけど
美雨はどうして及川なんかに拾われたんだ? 」

「 澤村っち微妙に貶してる?! 」

「 実は会社をクビになってしまい …
住んでいた社員寮を追い出されてしまって
仕事も家も同時に失ってしまったんです …
お恥ずかしい話なんですが貯金も無くて …
途方に暮れていた所を助けてもらいました 」

みんなが私の方を見ているじゃないか
もはや恥ずかしくて死んでしまいたくなる
両手で顔を覆っていると澤村さんが言った

「 何か大変だったんだな
ある意味及川に拾って貰えて良かったよ
ここなら寝るのも食うのも困らないしな! 」

澤村さんの優しい言葉に涙が出そうになった
向かいに座る東側の住人達はみんな笑顔で
澤村さんの言葉に共感する様に頷いていた

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