第1章 憂鬱王子はキスをくれない.

２人の肌と肌が激しくぶつかり合いながら
俺の荒い吐息とおチビの喘ぎ声が響いていた
腰のスピードが徐々に早めながら俺は言った

「 口開けとけ、絶対避けんなよ？ 」

彼女は意味が分からずに言われるがまま開く
彼女のナカから勢い良く自身を引き抜いて
口内にそれを無理矢理ねじ込むよう押し込む
その直後に口内に俺の精液が流れ込んでいく

「 吐き出すなよ？全部飲め 」

彼女はどうしたら良いか分からないのと
精液の苦さと不味さに顔を酷く歪めたが
戸惑いながらもゴクリと精液を飲み干した

「 はい よく出来ましたァ
じゃあ今度はこれ舐めて綺麗にしろ 」

嫌そうにしながらも言われた通り舐め始める
精液と唾液が混じりぬるぬるした感覚が襲い
不覚にも気持ち良くて俺は吐息を漏らした

行為が終わるとおチビは酷く疲れた様子だ
ベッドに横たわったままぐったりしている
俺はおチビの隣ですぐに煙草を吸い始めた

目を細めながらただ静かに煙を吐いていると
ぐったりしたおチビが呟くように言い始めた

「 噛み付かれた以外は痛くなかったです 」

「 お前は才能があんのかもなァ 」

「 才能って何の才能なんですか … 」

「 そりゃセックスだろ？
処女だったくせに全く痛みが無いどころか
こんなにもすぐに快楽に目覚めたんだから
俺にはお前に才能があるとしか思えねぇな 」

そんな才能要らねえみたいな顔してんな …
俺は視界に入った彼女の体に手を伸ばす

「 にしてもお前って本当に幼児体形だな 」

おチビのお腹の肉を触りながら嘲笑った
この体型じゃまだまだエロさは足りねえか
彼女はムスッとしながら俺に吐き捨てた

「 黒尾さんは嫌いです 」

「 早速嫌われちゃったかァ
そんな事なんて俺はどうでも良いんだけど
お詫び兼指導が終わった事だしもう帰れよ 」

俺はヘラヘラしながら手をひらひらと降る
行為が済んで満足したら ハイ、終わり！
これが俺がセックスする時のマイルール
お互い気持ちは要らねえ、あくまで体のみ
だから甘ったるい時間なんて必要がないのだ

「 また指導してやるよ、おチビちゃん 」

彼女は振り返る事もなく俺の部屋を後にした