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憂鬱王子はキスをくれない. / ハイキュー

第1章 憂鬱王子はキスをくれない.



飯を食い終わるとすぐにシャワーを浴び
部屋に戻ると携帯の通知音が鳴っていた
濡れている髪の毛をタオルで拭きながら
携帯に手を伸ばし画面をスライドすると
大野さんからメッセージが1件届いていた

: お疲れ様です。
今日は総務課まで来ていただいて
本当にありがとうございました!
一度ご飯だけでも行ってもらえませんか?

ああ … これはめんどくさいやつじゃん
画面を見ながら深いため息が漏れていく
本気で来られたらセフレにも出来ねえし
かと言って同じ会社だし邪険に扱えない
ただ今すぐに彼女が居るなんて言っても
取ってつけたみたいで嘘丸出しなんだよ
ここはとりあえず丁寧に断っておくか …

: お疲れ
ごめん、最近本気で忙しいんだよ
だから飯は今度の機会にしてくんない?

送信ボタンを押し天井を見ながら項垂れる
いきなり行かねえっつうのも酷な気がして
かなり遠回しにお断りをしてみたものの
これで察してくれるのかと心配にもなった
でも告白も断ってるし気が付いてくれるよな
そう思いながら携帯をソファーに投げつけた

時計を見ると既に21時を回っていたので
そろそろかと思いながらゆっくり立ち上がり
俺はおチビに昨日のお詫び兼指導をする為に
おチビの部屋の方向へと静かに歩き始めた

おチビの部屋の扉が開いて居るのが目に入り
中に誰かいるのかなと思い覗き込んで見ると
何故か顔を赤くしたツッキーと嬉しそうに
喜んでいるおチビが視界に飛び込んで来た
何だこいつら照れちゃって今良いムードか?
おチビとツッキーって意外な組み合わせだな

「 ツッキー こいつ借りても良い?
それとも今からこいつとお楽しみかァ? 」

開いていた扉の前に立っている俺の姿を見て
ツッキーは不快そうにしおチビは睨んでいる
するとツッキーは呆れながら辛辣な事を言う

「 楽しむ訳ないデショ
僕は黒尾さんと違って幼児趣味ないんで 」

「 幼児?!それって私の事?! 」

「 あんた以外に誰がいんの?
それとも自分の事を大人の女だなんて
とんだ勘違いしてる訳じゃないよねぇ? 」

突然幼児呼ばわりされたおチビは怒り始めた
ツッキーの言葉が的確すぎて笑いをこらえた
プンスカ怒るおチビに早く来いと一言言うと
ツッキーに苛つく気持ちを抑えお礼を言い
不機嫌な顔で俺の後ろを静かについて来る

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