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憂鬱王子はキスをくれない. / ハイキュー

第1章 憂鬱王子はキスをくれない.



朝食を終え殆どの住人達が出勤して行った
私は1人キッチンで洗い物を片付けていた
すると及川さんがやって来て私に声をかけた

「 美雨ちゃん、ちょっと良いかな? 」

「 あ … はい! 」

「 俺の部屋まで来てくれる? 」

及川さんの後ろをただ静かについて行った
部屋へと到着し扉が閉まるのを確認すると
及川さんは笑顔で振り返り私に向かって言う

「 … それで?
クロりんとどんな計画立ててああなった? 」

「 バレてるんですね … 」

「 当たり前でしょ?!
だって付き合うには突然すぎるんだもん!
俺、恋愛関係には敏感だから分かるんだよ
どうせクロりんが変な提案したんでしょ? 」

そうだった及川さんも頭がキレる人だった
すぐに何かあると見破るなんて恐るべし …
この人だけは敵に回したくないタイプである

「 実は陽葵ちゃんの事で … 。
気持ちに答えられないから諦めて欲しい
そんな事を黒尾さんが言い始めてしまって …
それでこの様な事態になってしまいました 」

「 ああ、やっぱりね
如何にもクロりんが考えつきそうな事だよね
どうせ他の女も避けられてラッキーなんて
調子良い事なんか言ったりしてそうだよね 」

「 御察しの通りです …
本当は彼とは付き合ってなんかいません
あくまで彼女のフリをしているだけです 」

「 まあこれで諦めるかも微妙だけどね? 」

及川さんの意味深な言葉に私は困惑している
もしも自分の好きな人に彼女なんて居たら
普通だったら諦めるものなんじゃないの?
恋愛初心者にはよく分からない問題だった

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