第5章 第二夜
おっ、といったように圭斗が話し掛ける
「ずいぶん話が早かったな」
「まあね」
「…で?」
「オッケーが出た。だから暇があったらいつでも行ってくればいいってさ」
「へぇ…」
弥生らしい返事に気の抜けた声を出す圭斗
「こっちもオッケーが出たぞ。いまジャッジメントは人手不足だから助かると言ってたしな」
「どうせ新人研修とか、その辺に携わってるんだろ」
「あー…この時期だからね」
圭斗と奏が思い出したように言う
「そりゃ…人手不足でジャッジメントが忙しいわけだな」
「そうよね…」
華澄と悠太も二人の会話に納得する
「とりあえず今からでもいいから行ってみる?」
「え、いま?」
「いつでも行っていいって弥生さん言ってたし」
「いやいや…水城。今からって…」
「巡回中に事件とか起きると遅いのよ。あたしは行けるときにいくから」
相変わらず強引に話を進める奏
三人はしばらく顔を見合せたあと仕方ないか、という感じで出ていく
「あ、咲哉くん」
『奏さん?どうしました?』
奏は耳に付けてる通信機で咲哉にさっきのことを話す