• テキストサイズ

【ヒロアカ】Don't touch me.【轟】

第3章 Declaration



本日のヒーロー基礎学は救助訓練らしい。
相澤先生の指示のもと、私達は各々コスチュームに着替える。バスへと向かうため廊下を歩いていると、体操服姿の緑谷くんの背中が目に留まった。

「緑谷くん、なんで体操服?」
「あっ綿世さん!えっと、戦闘訓練でボロボロになっちゃって…修復してもらってるんだ」
「なるほど。早く戻ってくるといいね」
「うん。ありがとう」

顔を赤くしてぎこちなく笑う緑谷くんに、私まで照れてしまう。お茶子ちゃん曰く、緑谷くんは女子と話す時よく赤くなるのだとか。

「あのさ!戦闘訓練といえば、あのトラップ!まさか綿あめと思わなくてびっくりしたよ!」
「砂藤くんに食べられちゃって逆効果だったけどね。完全に相性悪かったよ…」

先日オールマイト先生の授業で行った戦闘訓練。私は切島くんと瀬呂くんとでヴィランチームだった。相手は佐藤くんと口田くん。
前夜にケーキを貪ったせいか綿が綿あめになっていて、思うように動けず、結果は敗北。
私の綿が瀬呂くんのテープに引っ付いたり、テープを切島くんが切っちゃったり、チームワークも悪すぎた…。

「あの、いつもは普通の綿だよね?なんであの時は綿あめだったの?」
「甘いもの食べすぎたり、体調悪いと綿あめになっちゃうんだよね。あの時は前の夜にケーキ食べちゃって…」

あはは、と苦笑すると緑谷くんは顎に手を当てて何やら考えながらブツブツ言い始める。邪魔したら悪いと思いそっと離れて校舎の外に出ると、白いバスが待機していた。生徒達も大方集まっているようだ。

出発までベンチに腰掛けて待つことにした。離れたところに立つ常闇くんの背中をなんとなしに見つめ、自分の個性について考える。

最近、私の体内で作られる綿についてもっと知るべく勉強していて、昨晩知ったのが私の綿の主成分であるケラチンは燃焼するとガスを発すること。燃やしたことないから知らなかった。

これを応用して何かサポートアイテムが作れないだろうか。攻撃、妨害手段として利用できるのでは?攻撃力の低い私の個性は応用無くしてはやっていけない。
まずはサポート科の先生に相談してみようか。まとまってきたらサポート会社に問い合せてみよう。

思索に耽っていると、横から誰かに呼ばれた気がして首を傾げつつ振り返った。


/ 129ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp