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降谷零、部下に恋をする。

第7章 シンジツ


あれからどうやって帰って来たのかあんまり覚えていない。
気がついたら家にちゃんと帰って来ていてソファに小さく座ってさっきまでのことを考えていた。

柚鈴「降谷さんがいつも現場って書いてたあれ、潜入捜査の事だった、、、ってこと?」
まずポアロに潜入捜査して何を調べるつもりなんだろう。
なんて考えても答えは出てくるはずもない。
柚鈴「私、、、降谷さんに告白された、、、よね?」

仕事が出来て部下からも上司からも信頼の厚い人。
ミスをしたりすると容赦なく怒るすごく怖くて厳しい人。
でも自分に1番厳しくていつも失敗してはいけない、この国を守らないといけないというきっと私には想像できないくらいとてつもなく大きいものを一人で背負っている人。
たしかに私は降谷さんが好きだ。
でもそれは私が安室さんに感じたものと同じ種類の好きではなく、ただ人としてすごく尊敬のできる人。

柚鈴「ん?でも安室さんと降谷さんは同一人物だから結局は私、降谷さんのことが好きってことになるのか、、、?」

同一人物といっても全然違う人みたいだし、、
安室さんはよく笑うとても優しい人。
降谷さんはあんまり笑わないしとても厳しい人。
でも、、、あの日。休憩室で降谷さんと話した日。
自然に笑う降谷さんの顔はいつもニコニコしている安室さんよりもずっと素敵だった。

柚鈴「あの顔、もう一度見たいな、、」
そっと目を閉じると頭に浮かんでくる降谷さんの笑った顔。
柚鈴「私、、、、降谷さんのこと、、」

気付いたら勝手に体が動いていて降谷さんに電話をかけていた。
ポアロの近くにある公園に来て欲しいと一方的に告げ電話を切る。
そして携帯を握りしめ靴を履き走る。

真実を伝えてくれた降谷さんはどんな気持ちで私に話してくれたのだろうか。
降谷さんの心の中なんて私には分からないし覗きたくても覗けない。
でも私の心の中にある本当の気持ち、真実を伝えることは出来る。
早く降谷さんに伝えたい。
早く会いたい、、、
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