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【ヒロアカ】ガーネットの瞳

第2章 雄英高校


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「ちなみに除籍はウソな」

全員の測定が終わった後、相澤先生はこう言った。 ウソ……ウソだったのか。 それじゃあ、あんな恥しいことしなくても大丈夫だったんだ。 マジで挑まなくて大丈夫だったのかも……。 ヒーローを志す者として、それはどうかと思うけど。

(確かに合理的だけどさ……)

「……」

一緒にいたお茶子ちゃんと梅雨ちゃんと、呆けた顔で先生を見た。 先生、なんだか楽しそうではないか。

「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

ハッ、と小馬鹿にするように笑う先生。 ヒーローなのに悪い顔だ。

「はーーーーーー!?!?!?!?」

モサモサ頭とそばかすの男子______緑谷君と、眼鏡の男子が声を揃えて叫んでいた。 緑谷君は最下位の21位だったから、ものすごく驚いて当然だろう。 ちなみに私は7位。 口悪く言うと、持久走がゴミだった。みんな見てるし途中でやめたかった。 体は鍛えていても、どうしても体力だけが少ない。けれどそれを補えるくらいの得点を、他の種目で獲得した。 よって私は10位以内に入ることが出来のだ。 緑谷君は良い人そうだから、私も少し嬉しくなった。

「良かったね!!」

「うん……! ありがとう!」

お茶子ちゃんは緑谷君の元へと駆けて行き、私と梅雨ちゃんは2人きりになった。 なんだか少し気まずい。 私は話しかけるのも話すのも得意ではないし、うっかり口を滑らせて厨二病発言をしてしまいそうだ。 1人でドキドキしていたら、梅雨ちゃんがくるりとこちらを向いて、口を開いた。
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