• テキストサイズ

【ヒロアカ】ガーネットの瞳

第4章 途方もない悪意


「おはよう」

「「おはようございます」」

相澤はいつも通りHRを終え、廊下に神宮寺舞依を呼び出した。 その様子を観察する者が2人。 麗日と緑谷だ。

「今日の放課後、お前の親御さんが学校に会いに来る」

「父ですか?」

「いや、眼さんだ」

「は______」

相澤から放たれた言葉によって、舞依の背筋は凍り付いた。 何故、母親が自分に会いに来るのだろうと思考回路を巡らせたが、答えは出なかった。

「どうかしたか?」

「いえ……分かりました……」

相澤と別れた後、舞依は廊下の端で棒立ちになった。

(どうして!? どうしてアイツは、私が雄英にいることを知っているの!?)

舞依は全身の力が抜け、その場に崩れ落ちた。 回らない頭で必死に考えたが、頭痛がするばかりだ。

「舞依ちゃん? どしたん?」

いつの間にか後ろにいた2人に、舞依は驚いた。

「お茶子ちゃん!? 緑谷君!?」

そう言われた緑谷は、気まずそうに頬を掻いた。

「びっくりしたよー。 急に呼び出されたから何かしたんかと思ったー! てか大丈夫? 具合悪くない?」

麗日はけらけらと笑った後、怪訝そうな顔をして舞依に手を差し出した。

「ううん、大丈夫」

「良かった!」

(本当は、大丈夫なんかじゃないけど……)

舞依は、治まらない頭痛と胸騒ぎに眉根を寄せた。






/ 34ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp