第2章 2章 花魁
私の働く場所はいわゆる大人の世界だ
体を商売道具に、金を稼ぐ
そんな私にとって異能力は最高のものだった
私の異能はちょっと普通とは違う
快楽を感じない
しかもどれだけ相手が押し入ってこようが
次には異能力の力で戻る
まっさらの状態、常に処女というわけだ
店長「彩夏様、指名です。」
『ええ、すぐに向かうわ、ありがとう』
私を屈させる男などこの世に存在しない
花魁の着物を整え、簪を刺し、高く髪を結い上げる
さあ? 今宵の男のもとへ向かわなくてわ
下駄の音を鳴らしながら専用の部屋につく
もう入るのも慣れてしまった
今となっては気にもしない、この部屋
『失礼いたします。今夜の指名に私を選んでくださり
ありがとうございます。』
『彩夏と申します。どうぞご贔屓に。』
部屋に入って微かに驚いた
大抵の場合は一体一でするというもの
部屋には包帯に身を包んだ若そうな青年と
オレンジのような髪が特徴の
これまた若そうな青年が居た
私は後に後悔する
この時、逃げるべきだったと