第1章 一松くん、出会う。
話してみて分かった事。
木村みゆという名前で、
俺と同い年の23。
ここから5駅いったとこの会社で働いてるらしく、
猫と戯れるためにいつも乗ってる電車より三本早めにくるらしい。
…とんだ猫馬鹿がいたとはね。
俺以外に。
「…って、やば!
電車間に合わなくなっちゃう!
ごめんね一松くん、また明日!」
出会ったばかりの俺に、ニコニコの笑顔で
下の名前で呼ぶこいつ。
俺のクズさを知ったらクソ松って呼ばれそう。
だったらあのクソ(カラ松)と同レベじゃん。
まあでもクズだから仕方ないよね、俺クズだし。
__自分で言ってて、悲しくなってきた。
少しだけ猫と戯れて、
俺は帰宅した。