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一松くんと私。 ( R-15 )

第1章 一松くん、出会う。


あの後、
帰り道にまた違う猫がいたから戯れていると
あたりは暗くなっていて、気づけば午後の20時だった。






「一松兄さん、何処行ってたの?」




帰って即効トド松に利かれた。






「……散歩」


「ふぅーん、そうなんだ」





興味なさそうに返事するトド松を横目に、

俺はリビングに行った。




こたつにもぐりこんでスマホで癒し猫botを観ていたら、


ピロンッ

と軽快なLIMEの音が響いた。






…あ、あいつだ。





そういえば今朝、交換したんだった。









いつもは放置する俺だけど、
柄にもなく少しだけ胸を躍らせて画面を開いた。









[ 私の事おぼえてる?
木村みゆです! ]







律儀なやつ…。

にやけそうになる口角を押さえつつ、
キーボードを打った。







[覚えてる]







送った後に気づいた。

こいつ、LIME冷たい奴嫌いだったらどうしよ。

せっかく送ってあげてんのに
なんだよこの態度、死ねクソ松

とか思われたら…。




そんな考えが浮かんだけど、

そんな自分に寒気がして考える事をやめた。
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