第16章 今までの出来事はとても素晴らしい
そういえばドレス着たのは初めてだ
靴はスニーカーだが足元は隠れて分からないだろうし大丈夫だろう
てか自分は何を話せばいいのだろうか…?
皆が見上げて私を見ている
何か…何か言わなきゃ
『あー…初めましての方…居ますよね
わ、私はうさみと言います
今日は歓迎会…私の、ですよね?
えっと…来ていただいて感謝しております』
うっ うっ
すごいドキドキしている
深呼吸…深呼吸…落ちついて……
そうだ、何か癒されるものを見て…
チラリと目に写ったマイケルを見る
マイケルは私のことなんて気にしないで食べ物をムシャムシャと食べている
ふっ、ふふ…それは笑えるぞマイケル君
『歓迎会と言われましても…私は何を言っていいのかわかりませんが…
でも、いろんな人達と出会えてとても…とても幸せでした
ハントレスに拾って頂いて…本当に、本当にママには感謝しています』
「…うさみ」
『クソみたいな奴にも出会ったり天使のような人に出会ったり忙しい日々でしたがとても素晴らしい…贅沢な日々を暮らしていたんだなと実感します
皆さん、私を受け入れてくれてありがとうございます!
そして誰がマイケルを止めてください』
ハッとして皆がマイケルを見る
マイケルの周りのお皿は空っぽで全て食べてしまったようだ
「テメェ!なにしてんだバカ!食いすぎにも程があるだろ!」
「おいおい…皆の分残しとけよ」
フレディが声をあらげ、マイケルからお皿を奪い取る
トラッパーは呆れたようにマイケルを取り抑える
マイケルは抵抗していて暴れていた
少し場が和やかになり皆で食事タイムになった
久々にお肉や野菜を食べられて顔が綻ぶ
てかどこからこんな食べ物が…?
疑問に思っていたらそれが顔に出ていたみたいで隣に居た人が答えた
「エンティティって奴がくれたみたいよ」
『わっ、あ、貴女は…』
「アマンダよ
よろしくねうさぎ娘ちゃん」
ああ!アマンダって…そういうことか!
『ア、アマンダさんよろしくお願いします!』
感動して体が震えた
あのアマンダだ!凄い!
握手しちゃった!
「他に挨拶してない奴居るんでしょ?
今のうちに行ってきたら?」
『あ、そうでした!ありがとうございます』
はぁ…美しいなぁ