第2章 1
「ふうっ!! もう疲れた。今日は顔に大ケガまでして頼んだのに!!」
「ルフィが可哀想だよ!」
カウンターから離れルフィとメイカはジュースを飲む。
「ルフィ、メイカ。お頭の気持ちも少しはくんでやれよ」
「副船長! シャンクスの気持ち?」
「?」
この男、副船長のベン・ベックマン。
「そうさ…。あれでも一応海賊の一統を率いるお頭だ。海賊になる事の楽しさも知ってりゃ、その反対の過酷さや危険だって一番身にしみている」
「?」
「わかるか? 別にお前達の海賊になりたいって心意気を踏みにじりたい訳じゃねェのさ」
「んー」
ベックマンの言葉で、ルフィは声を荒くする。
「わかんないね!! シャンクスはおれをバカにして遊んでるだけなんだ」
「カナヅチ」
「ほら!!」
シャンクスがまた冷やかすとベックマンは呆れる。
「相変わらず楽しそうですね、船長さん」
この女は酒場の店主、マキノ。
「ああ、こいつらをからかうのは、おれの楽しみなんだ」
「確かに楽しんでるな」
シャンクスが笑いルフィが指差すとベックマンが突っ込む。
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