• テキストサイズ

ONE PIECE 絆

第2章 1


数日後

「この船出もう、この町へは帰って来ないって本当!?」
「……むう」

ルフィとメイカはお互いの反応をシャンクスに示した。

「ああ。随分長い拠点だった、ついにお別れだな。悲しいだろ」
「うん、まあ悲しいけどね。もう連れてけなんて言わねえよ! 自分でなる事にしたんだ、海賊には」
「...」
「メイカ?」
「ううん、悲しくなんかないよ!だってあたし強いもん!ルフィと海賊になるもん!」

二人の声にシャンクスは、べーと舌をだす。

「どうせ連れてってやんねーよー。お前らなんかが海賊になれるか!!!」
「なる!!!」
「あたしだって!女海賊もかっこいいもんねー!」

ルフィとメイカが叫ぶと、ルフィは大声をだす。

「おれいつか、この一味にも負けない仲間を集めて!! 世界一の財宝みつけて!!!! 海賊王になってやる!!!」
「あたしは...世界中の誰よりも強い海賊になる!もちろん...シャンクスよりも!」
「ほう…おれ達を越えるのか」

シャンクスはそう言うと麦わら帽子をとる。

「………じゃあ…この帽子をお前に預ける」
「!」

シャンクスはルフィの頭に麦わら帽子をのせる。

「おれの大切な帽子だ」
「……………………!!」
「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」

シャンクスは不敵に笑うと、メイカの方に向き直った。

「お前はもう少し女になったら俺に会いに来るんだな」
「うん!」
「俺に惚れるにはまだ早い。メイカにはこれをやる」
そういって船から出してきたのは薄茶のカウボーイハット。
「これはある女海賊のものだ。そいつはむかし、メイカみたいに世界一の女海賊になるっていってなー」
「大切にしろよ?それもちゃんと返すんだ。だが俺じゃない。その女海賊にだ。」
「うん!」

「似合う?」
「おう」
シャンクスは微笑むと、メイカの頬に口付けを落とした。

「──!?」
「シャンクス、何してんだあああ!」
「ルフィ、メイカを泣かすなよ」
「任せろ! ってそうじゃなくてだなあああ!」

そしてシャンクスは静かに立ち上がり、船員達が待つもとへと歩み寄った。

「錨を上げろォ!!! 帆をはれ!!! 出発だ!!!」

そして少年と少女の冒険は10年後のこの場所から始まる。





/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp