第1章 【 オレ×ト×キミ 】
アジトに帰るとウボォー以外が揃っていた
クロロ「鎖使い…か。操作系か具現化系だな
圧倒的な戦闘力を誇るウボォーギンだが1対1
で敗れる可能性が高いのがこの両タイプだ」
シャル「やっぱり俺もついて行けば良かった!
くっそぉっ!」
クロロ「夜明けまで待って帰らなければ
予定変更だ。」
(さっきから左手の薬指が震えてる)
パッと右手で左手の薬指を隠す
クロロ「…お前は部屋に来い」
『え、分かった』
(ヤバイ。怒られる!フ、フェイタンは…)
そーっとフェイタンの方を見ると細い目が
心做しか何時もより細くなり此方を見ていた
(あ"ぁ~!怒ってるー!)
フェイタン「…ちょとこち来るね」
『は、はい!』
ぎこちなくフェイタンの所まで歩くと
バチンッ!と額を人差し指で弾かれた
『痛っ!』
フェイタン「これで許してやるね」
『あれ、毒針じゃないの?』
フェイタン「毒針が良かたか?」
『で、デコピンで十分!』
走りながらそう言うと部屋に向かった
ガチャ
クロロ「はは、フェイタンにやられたか」
『うぅ、赤くなってる?』
ベッドに腰掛けるクロロの隣に座って
前髪を手で上にあげ、赤くなった額を見せた
クロロは額を親指の腹で撫でたと思えば
ぐっと押してきたのだ
『い"!痛っ!』
クロロ「クスッ、ばーか」
悪戯が成功した子供の様に笑うクロロは
どこか妖艶で美しかった
クロロ「で、あれほど俺が能力を使うなと言ったのに何故使った。フェイタンにも止めてくれと言ってあった筈だ」
さっきまでの顔とは別で目を細め此方を
怪しむように見るクロロ
『…全ては仲間、蜘蛛のため。
仕方なかったの。ウボォーがケリを付けるって
言った時、胸の奥が凄くざわざわした。』
(本当は止めなくちゃって思った。
けど、人の戦いに口は出せない)
クロロ「はぁ…今回の件に関しては許してやる」
『!』
クロロ「っとでも言うと思ったか?
電話で伝えた筈だ。お仕置きしてやると」
『え、っと…あはは』
クロロ「今夜は寝れると思うなよ」
冷や汗が止まらないに
畳み掛けるクロロは妖艶に笑った