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最愛の人 【 H×H /クロロ 】

第1章 【 オレ×ト×キミ 】


日が暮れ、月の色が濃さを増した頃

ネオンがキラキラと輝く街に来た

歩く度について来る女達

胸元が大きく開いた服を着て、男を誘う

女1「ねぇ、お兄さん?一緒に遊ばない?」

女2「名前なんて言うのぉ?」

女3「一杯無料にしてあげるからさ!」

女4「サービスしちゃうわ♡」

クロロ「…」

(サービスどころか不味い酒もいらねぇよ)

女2「お兄さん、私の店に来てよ♡」

女1「駄目よ!私の店に来るよね?」

女4「ねぇねぇ…私の店よね?」

女3「ちょっと!あんたは黙ってて!」

クロロ「…はぁ…」

(歩き辛くて仕方ねぇ)

クロロ「お姉さん達、俺ちょっと急ぐんだ
だから 後で行くから店で待ってて?」

女1「分かったわ♡これ名刺!」

女3「私を指名してね♡」

女2「あ!私も…はい!名刺」

女4「絶対、来てね?お兄さん」

クロロ「……ニコッ」

(面倒臭い事この上ないな)


プルプルプルプル…

依頼主からの電話か

ピッ

クロロ「…何処にいる?」

依頼主「ルフィーナって酒場にいるわ」

クロロ「個室の酒場か…」

依頼主「そうよ」

クロロ「今から行く」

ピッ

(確か、あそこ周辺は闇取引の多い酒場)

向かうに連れて、さっきまでのネオンが光る街とは別。街の表の顔と例えるならここは、街の裏の顔というべきか。


(ここか…)

普通なら酒場の名くらい看板にあるはずなのだが、ルフィーナは無い。意識しているからこそ着いた場所。おそらく念能力者しか入れないようになっている。

カラン カラン

ドアを開けると薄暗いBAR

カウンターには店主と思わしき年寄りの男

店内は少し狭く、窓も小さめだ。

すると店主であろう男が此方を見た

〈2階の個室、席で女性が待っとるよ〉

口も動かさずに念を飛ばし教えてくれた

なるほど。目が合っている相手に念を飛ばし欲しい情報の交換や会話をするのか…だから客は一切喋らない。

(いい能力だな)



2階につながる階段を上り、ドアを開けた



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