• テキストサイズ

最愛の人 【 H×H /クロロ 】

第1章 【 オレ×ト×キミ 】


クロロ「何だ、立てないのか?」


頸に唇を宛てがい、動かす。
その度に愛撫されているような気分になった


咄嗟に手で口元を押さえ我慢する


クロロ「……」


しかし、その努力の甲斐もなくまたしても
クロロによって制された


『ふあ……!っ』

自ら発せられた声に驚きを隠せない


クロロ「どうした」


そう質問をされても “ 唇の動きが愛撫の様 ”
なんて言えるはずも無く、ただ返答に困る


言葉を詰まらせるの反応に
クロロは悪戯が成功した子供の様に微笑んだ


『だ、大丈夫…!』

クロロ「…そうか」


だいぶ下半身に力が入るようになったので
バスタブの縁に手を掛け、立ち上がるとすんなり立てた


『(ふぅ、良かった…)』


やっと檜の椅子に座り、柔らかいスポンジに
ボディソープを付けてクシュクシュすると
液体が泡に変化しの体を包み込む


ふと、クロロが気になりバスタブの方を見ると縁に肘を置き頬杖をついて何か考えていた


その姿すら見惚れるくらい美しく
端正な顔には陰影がつき
鼻の高さや、彫りの深さを際立たせていた


自分の体を洗っているつもりでも
洗う手は実にゆっくりしているものだった


少し見惚れているとの視線に気付いたクロロは目線だけコチラにやっていた


クロロ「クスッ、何だ…洗って欲しいのか」


と薄く笑いながら聞いてきた。


きっと、色気を放つクロロを男性が見ても
見惚れてドキドキするのだろうと思いながら
自分も胸の高鳴りを抑えられずにいた


『……っ!もう洗ったよ!』


勢いよくシャワーを手に取り、直ぐに
体に付いた泡を丁寧に洗い流した。


『先にあがるね』

クロロ「あぁ」


流し終えると裸が恥ずかしいのか一度も
振り向きもせずクロロに一言だけ告げて
風呂場を出て行った


そんなの後ろ姿をクロロは
(もう一回、シとけばよかった)と思いつつ
美術品を愛でるようにじっと見ていた。




/ 64ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp