第10章 【お風呂場での濡れ事】
少しの間、遠くの方で小鳥が鳴いている。
「……では!お願いしますっ!」
切り出したのは私だ。きりっと白蛇さんの眼を見つめ返す。大変だけど、やらなければならないんだ、と自分を奮い立たせた。
「…分かった」
両の手で、頰をそっと包み上を向かせられる。
宝石のような瞳が近距離で交わり合い、見つめる時間と連動するようにトクトクと鼓動の速さが、耳に響く。
ぎゅっと目をつぶる。いつでもいいですと言う意味も兼ねての行動だが、伝わってくれただろうか。
数秒も待たぬ間に、気配は益々近くなり、
柔らかい唇が、口の端にちゅっと音を立て啄む。ほんの少し間を開け、重なり合う。待っていたと言わんばかりに、体がゾクゾクと反応を示した。
「ン、……口、開けて?」
口付けしている合間に、伝わる途切れ気味の言葉。応えるように私は口を僅かに開いた。
「んんっあ、んん……」
狭い隙間を縫うように口内に侵入する舌。私のものをいとも容易く絡み取り、ねっとりとした水音を立てている。
キスに翻弄され、次第に頭の中もくすみがかり、ただただ唇、舌の動きに応えるように動いているだけ。
座っているのに力が入らなくなり、白蛇さんの方へゆっくり支えられ倒れていく。腰あたりがどうもむずむずし始めて、そちらへ意識が生きそうだった。
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長い間放置していてすみませんっ!
小説を書く癖をつけなくてはぁぁあ!!