第10章 【お風呂場での濡れ事】
物足りなさに、ちらりと白蛇さんを見る。
「ん?どうしたんだい、物足りなさそうだね」
「っどうして、分かってーー」
「私が何年君を思っていたと思うんだい?君のことなら手に取るように分かるよ」
欲しい?と聞かれ、何をと聞くほど無知ではないし、先日経験済みなのだ。あの日のことを脳裏に思い出し、最奥が余計に疼く。
今の恥ずかしさより、この刺激が欲しいと訴える奥を、何とかしたくて頷いた。
「入れて……ください」
「ん、言えたね。じゃあこっちに」
少し手を引かれ、置いた先はお風呂場の手すり部分。手すりにも、小さい彫りが施されて、本当に細部にまで凝っている。彫刻のおかげか、滑りずらくなっている。
「そう、もう少し上げられる」
「んっ……こう、ですか?」
腰を掴む感触で声が漏れる。お尻を白蛇さんに突き出すような格好にされているが、今の私にはそんな恥ずかしさは欠けていた。
視界に手すりしか入らず、不安になってくる。
「大丈夫、じゃあ入れるよ」
陰部に白蛇さんのものが宛てがわれ、簡単に侵入を許す。気泡を含むような水音がやけに耳に響く。
「ふぁぁ……ん、あっ」
先日破瓜しかせいか、何も抵抗なく飲み込んでいく。
「っ、やっぱりの中は気持ちいいね、虜になりそうだよ」
白蛇さんが背中に沿うように重なり、耳元でそう言う。
ツツっと指が背中を背骨を添うように這い、喘ぎをあげると愉しげな声が背中付近で聞こえる。