第11章 目覚めたばかりのイケメンドアップは心臓に悪い
少しの間があき、白蛇さんが口を開く。
「がどうしても駄目って言うなら、その、仕方ないけど……諦めるよ」
白蛇さんのお顔がみるみる萎れていく。こっちの罪悪感が凄い。
「本当に駄目かい?」少し俯き上目遣いでこちらに瞳を向けた、心なしかウルウルして見える。
(そういう所ッ!)
私はこみ上げてくる物をバッと顔を手のひらで覆って防いだ、可愛い、可愛すぎる。思わぬギャップの攻撃に手が震えた。
「本当に駄目?」
チラリと指の隙間から白蛇さんの顔を伺う。いつもの優雅な姿はなく、今はどこか寂しそうな子供のような表情を浮かべている。これまた心臓に来そうな……
私は耐えられなくなり、音を上げ一言こう言った。
「よろこんでっ!!」
そう言うと、みるみる白蛇さんの顔色が明るくなっていく。どうやら私はギャップに弱いらしい。
何故かこっちが照れるのは気のせいだろうか。
息を吹き返した白蛇さんは、返事をした私の腰に手をそっとやり体を寄せた。ふわっと白蛇さんらしい、いい香りが鼻先をくすぐった。
「良かった、実はと一緒に寝られるのを少しだけ楽しみにしていたんだ……」
そう言いながら、私の頭に顔を擦り付ける。何か今の白蛇さんは子供っぽくて可愛らしい。