第1章 銀魂 トリップ のその後 沖田総悟
笑やー、可愛い顔してんなあコイツ。もっと笑えばいいのに、とは言っても俺の前だけでいいがねぃ。
沖田は無意識に少女を引き寄せ抱きしめた。そして少女の髪を優しくときながら頬を緩ませた。一方少女は急のことに驚き声が出ず少しの間されるがままでいた。
ハッ、と我に帰り自身と沖田の距離がかなり近いことに気づくと、ボンッ、顔を赤く染めた。
「おおお、沖田さん!?きゅ、急にどうしたんですか?!」
「え?ああ。別に。なんとなくでさぁ。別にいいだろぃ?」
「構いませんけど…」
あーあ、すんげー照れてやがる。可愛い奴め。そんな反応じゃ少しからかいたくなるってもんなんだが…流石にまだ可哀想かねぃ。
「しばらくこのままでいなせぃ。俺ァ仕事頑張ったんだから、その分のご褒美もらってもいいだろぃ?」
「そ、そうですね。じゃあ。」
少女はおずおずと手を伸ばし沖田の頭を遠慮がちに撫でた。
急にどうしたんでぃ。頭なんて撫でて。しかもすんげー嬉しそうな顔してるしよ。意味わかんね。
「私沖田さんにこうやって撫でられるのすごく好きなんです。でも、もしかして気に障ってしまいましたか?」
「いやそんなことねー。もっとしっかりやりなせぃ。」
あ"あ"あ"あ"ー!!なんなんだよコイツ!可愛すぎだろうがあ"あ"!!あ"あ"?俺を萌え殺すつもりかあ!?そうなのか!?
沖田は心中を察せられないようにするため、口を噛み締めている。しかし、その表情は少女には、沖田は本当は嫌なのではないかと思わせてしまい、その手を止めた。