第14章 「ガーデン/始まりの庭」
「…えっ」
「お、おいっ!!」
「ちょ、ゼロに何してるのよ!!」
突然の行動に、私も周りも驚き
私を彼から離すようにイチゴが手を引いた。
「貴方達、そろそろ行くわよ。」
「…僕も興味が出てきたよ、いつか君達の部隊にお邪魔したいものだね。」
「エリートの皆さんに屋根裏で寝てもらう事になるけど、それでもいいならどうぞ!!行くよ、ゼロ」
「う、…うん。」
「…実に大和撫子だね。」
私達は9’sの元から去ると、
彼がこのような事を呟いていたのに気付きもしなかった。
「触るなって言ってるだろ!!」
ゼロツーは検査を嫌がり、反抗をしていたが
ナナさんの命令で睡眠薬を銃で撃ち放った。
「このっ、…っ!!」
「これ以上世話を掛けさせないで。」
倒れたゼロツーを周りのエージェント達は
拘束し眠った彼女を検査室に連れていった。
検査を終えた皆を探す為にガーデン内を探すが
検査室に居た筈の皆が居なくなっていた。
「ナナさん、皆の姿が見つからないのですが…」
「えぇっ!?全く、あの子達いつの間に…」
ナナさんは溜息をした後、ガーデンの入口を探すと言い私も着いて行くと予想通りヒロとゼロツーを抜いた彼らが見つかった。
「貴方達っ!!」
「げっ…、見つかっちゃった。」
ナナさんからの指導を受けた皆はなるべくガーデンの方には行かないように注意を払って戻って行った。
私も皆の監視係りを命じられたので、イチゴと共に行動をするとまた9’sの彼が現れた。
「命令を守らずに怒られるコドモって初めて見たよ!君達ってほんと面白いね。」
「…冷やかしなら他所でどうぞ。」
彼は私達にわざと挑発するかのように
こちらを向きながらそう言うと、イチゴは冷静にそう言い返した________________