第12章 「パートナーシャッフル」
「接続開始から160秒経過、両機とも数値上がりません。」
イチゴとイクノ、ミツル君とココロで
コネクトを開始するが中々そう上手くはいかなかった。
「デルフィニウム数値に動きがありません、タイムアウトします。」
「ジェニスタ基準値到達、偵察毒区域ですが安定しています。」
暫く様子を見るとイチゴとイクノは失敗してしまったが、
ミツル君とココロはぎりぎりコネクトに成功する事が出来た。
「とりあえずは、って所かしら。」
「……案外上手く行けそうに見えたんですけどね、ミツル君とココロの2人は」
互いのコネクトは無事に終わり、
ミツル君とイクノは険悪な雰囲気を放っていた。
「うぅ…何で、何で俺なんかしたかな…ココロちゃんの為に尽くしてたよっ」
「それがウンザリだったんじゃねーの?つか、まず痩せろ」
「でもココロはどう言うつもりなんだ?」
「ココロは優しいからさ、ミツルを放っておけなかったんだよ。」
「可哀想な奴は特になぁー…」
ゾロメ君はそう言うと、フトシ君はその言葉に
反発して自分が1番可哀想だと言った。
フトシ君がその言葉を言った瞬間、
タイミング悪くミツル君が部屋に入り状況を
理解したのか部屋から出ようとした。
「待てよ!俺を哀れんでるのか!!」
「お、おいフトシ…」
「別にどうでもいいじゃないですか、
誰がパートナーかなんて…」
フトシ君はミツル君の言葉に
ムカついたのか彼に殴りかかったが、
ミツル君は避けてフトシ君は壁にぶつかってしまった。
「…面倒臭いな」
「ミツル、フトシの気持ちも分かってやれよ。」
「お前がそれを言うのかよ…」
ミツル君は手に力を込め、ワントーン低めに
ヒロにそう言いその場を後にした。
「…ココロちゃんの事考えるとさ、
こう胸の辺りがギューってなるんだ。
今はそのギューが、ズキズキって…何だろう、この感じ」
「…分かるよ」
それから暫く、フトシ君はココロを
思いながら一人泣いていた_______________