第11章 「永遠の都市」
そして漸くゾロメ君の前に、
官庁は立って彼にこう言った。
「君の働きも素晴らしいね、これからも頑張ってくれたまえ。」
「は、はい!!ありがとうございます!!」
ゾロメ君はそう言うと、右手を官庁に差し出したが官庁はそれを無視し私の元に来た。
「第13部隊のセラピストとして素晴らしい評価だ、これからもこの部隊の支えとなる様に頑張ってくれたまえ。」
「……ありがとう、ございます。」
こうして、需要式は終わり我々は寄宿舎に帰る事になった。
「ねぇねぇ、折角だし歩かない?」
「賛成!!」
「大した距離じゃないし、いいでしょナナ姉?」
ナナさんは3人の期待の目で見つめられ、
断りづらくなったのか渋々了断してしまった様だ。
「いいなぁ…俺もいつかオトナになれたら、
ここで暮らせる様になるんだよな!!」
「でも、私達がオトナになるって…何だかピンと来ないな。」
「実は、俺もなんだよね…」
「確かな話でも無いですからね。」
「そりゃあお前らには想像力が足りないからよ!!」
「想像力?」
「アンタのは妄想力でしょう?」
初めての都市を自由に移動出来るからか、
皆はいつもより生き生きと話していた。
「ゼロツー前に言ってたよね、ここを死んだ街の様だって…あれってどういう意味?」
「……そのままの意味だよ。」
「ゼロツー、今日少し変だよ?何かあった?」
「何も…ただこの街に興味が無いだけ。」
ヒロとゼロツーは皆より少し離れて
こんな会話をしていた事に、私は気付く事が出来なかった____________