第10章 「トライアングル・ボム」
「最終防衛部を、
ジェニスタとクロロフィッツに待機してもらってる。
もし、そこを超える様だったら…」
「はい、分かってます!」
「デルフィニウムの所までは、高圧の帰化燃料を噴出する。
スーツを着てても安全と言う確証は無いよ!!」
「分かってる…可能性、あるんでしょ!!」
「どうだろうねー…僕だったらやらないけど。」
「ちょっ、ゼロツー!!」
「私はやるよ、ゼロツー…信じてるからね!!」
イチゴはゼロツーにそう言うと、
ゼロツーは少し笑って嫌いじゃない。と返した
アルジェンティアはストレリチアを叫竜の所に飛ばすと、紛失口の中にイチゴを直ぐに入れてその場から離れた。
その頃、フランクス内にいるゴローは
叫竜中での暑さと戦っていた。
「アイツ、やたらと突っかかってくるんだ」
集団生活に嫌気が差して、他人から嫌われれば
一人になれると…そう思っていた。
「君、…何で弱いのに喧嘩なんてするの?」
「邪魔すんなっ!!っ……」
「ほら、かかって来いよ!!」
「…だから、言ってるでしょ。」
「俺一人でも、余裕だからっ!!」
「ほら、…ね?」
俺は彼女から差し出された手に、
何故か惹かれたように握った。
「…助けてくれなんて、言ってないからな!!」
「でも、…勝てたでしょう?
1人じゃ勝てなくても…2人なら勝てたじゃん。」
そう言って、彼女は笑った
俺はあの時からゼロの事が好きで…
そして、彼女の周りには沢山のコドモ達が居た。
「ゼロ、大丈夫?」
「うん、…何ともないよ。」
「女の子が顔に傷作っちゃ駄目だよ?」
…それでも良かった、
ゼロにとっては、皆が平等で俺の事も
それ以上やそれ以外だって区別はしないから。
「ジェニスタとクロロフィッツ!!」
「ここを超えたらまずいよ!!」
「大丈夫、イチゴちゃんならきっと…」
イチゴ、ゴロー…どうか無事で居て_______