第8章 「男の子×女の子」
女子達が風呂の掃除をした後、
お昼の為にダイニングに戻ると男子達はろくに食べていた。
「悪いが、ここは俺達が占拠した。
女子のテープは貼ってなかったからな」
「あーん…あぁー、うんめぇー!!
今日の飯も格別だぜぇ…」
「ズルいっ、人でなし!!」
「確かになぁ…じゃあお互い、勝手に作ったルールは全部無しにして一緒に飯にしよう。なっ?」
ゴローの甘い誘惑の台詞にミク以外は罠だと直ぐに気付き彼女を止めたが、ゼロとゼロツーは何事も無いようにダイニングに向かった。
「あっ!いー、なぁ…やだー!!」
「…頑固だなぁ。」
「…まぁ、仕方ないね。」
ミク達の姿に苦笑いをしながら、
私はゼロツーと男子達と一緒に食事を続けた。
***
「はいゼロ、あーん…」
隣の席のゼロツーから、
例の蜂蜜たっぷりのパンをこちらに向けていた。
「あ、あーん…」
一口食べると、意外と美味しく感じ
もう1回ゼロツーから貰った。
「ゼロちゃん、俺にもあー…」
ゾロメ君がそう言った瞬間、
何故かゼロツーが思いっきり睨んでいた。
「ヒッ…」
「………。」
「…ゾロメ君、どうかした?」
「い、いや何でもないようん!!」
ゾロメ君はそう言い、黙って食事を続けた______________