第16章 「罪と告白」
次の日、輸送機が寄宿舎の近くに止まり
コートを羽織ったゼロツーは窓側を見つめていた。
浅い夕の空、少し俯いていると
自身の角が目に映り1人苛立っていた_____________
ベッドの上、洗面器の中に割れた手鏡
同じくマグカップっぽい物も置かれていた。
「……」
「フトシ君、頬大丈夫…?」
ラウンジでは難しい顔をした男子達が座っていて
フトシ君は絆創膏が貼ってある頬を触っていた。
「だ、大丈夫だよゼロちゃん……!!」
フトシ君が突然怯えてると思い、
彼の視線を辿るとSPと一緒にゼロツーが出てきた。
「ゼロツー…」
「……ゼロ、ダーリンをよろしくね。」
ゼロツーは少し微笑みながらそう言うと、
寄宿舎から出て行ってしまった。
「………っ、……」
私は外に出ると、ヒロとゼロツーがすれ違い
彼は何か言いかけるがゼロツーはそのまま通り過ぎて行った
「これで良かったんだよ、ヒロ………戻ろ?」
「………」
「っ、!!………」
その頃、林の中の小道から
エレベーターへ向かうゼロツーが居た。
「!?」
「行かせないっ!!……行かせない、絶対行かせないからっ
あいつの所に戻ったらヒロ、バケモノになっちゃうんだよ!?
ヒロじゃ無くなっちゃうんだよ?
そんなの私、絶対嫌!!」
「…………けど……!?
なっ!!」
イチゴはそんなヒロの姿を見てられないのか、
無理やり自身の方に首を回しぶつかる様にキスをしていた。
ヒロは直ぐに逃れようとしていたが、
顔を両手で固定されている為イチゴは再び
背伸びをしながらキスをした________________