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ダーリン・イン・ザ・フランキス

第16章 「罪と告白」




一方、ヒロはゼロツーの部屋の前に立っていた。






「ゼロツー、俺だよ。
えっと、聞きたいことが…話したいことがあるんだ。

君は言ったよね、『死ぬなんて怖くない』って。
……俺も、そうだよ……
でも、だからちゃんと確かめておきたいんだ
色んなことを……君が……

最初から、知ってて俺を利用したのか……」






ヒロはそう言うが、部屋から
ゼロツーの返事がない事に疑問を感じた。







「………ゼロツー?居ないのかな…?

っ!?なんだこれ……」







部屋の中を見ると、引っ掻いたような傷の残る壁
所々血の染みやビリビリのベッドが目に入った。


割れた手鏡を持つと、映り込んだ自身の姿…
一体彼女の身に何が起きたのかと不安になっていた。







「アハハハハハハ……
弱いなぁ…、人間は。

まぁ、ゼロは別だけどね」






気を失っている皆を見つめ、そして
首を掴んでいるイチゴを見つめながらゼロツーはそう言った







「これで分かった?もう、二度と僕の邪魔をしないでよ。」





「ゼロツー!!」





「………っ、ヒロ…」





「……ダーリン…」







走ってきたのか、ヒロは汗を流しながら病室に入ると
倒れている皆を見て「まさか…」とゼロツーを見た。








「……何を、やってるんだ……」






「やっと会えた、ダーリン……
僕、ダーリンと話したい事があるんだ「イチゴ!大丈夫!?」…」






「ゴホッゴホッ、ヒロ……ゼロを連れて逃げてっ…!!」






「っ!………何でこんなことを!!」






「ダーリン言ってたよね?何でも話してほしいって。
だけど、こいつらがずっと邪魔をしてたんだ……だから…」






「そんな…」







ヒロは絶望した様な顔をしながらゼロツーを見つめた。







「いっぱい、いっぱい話をしよう……?
きっと今からでも取り戻せ「ゼロツー……今の君は【バケモノ】だ。人間じゃないっ…」








これは、罰だ。


人間になりたいと願うきっかけになった彼を罠にはめ、
自分と同じバケモノに仕立てあげようとした


私に与えられた、罰なのだ_________________
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