第2章 学校帰り。
みんなでバハムートの住む黒霊山に向かう。
コロ『バハムートさんの住むこの山は魔王城の近くですので、レベルの高いモンスターが出ます。
ま、みなさんのレベルですと何も問題はありませんが。』
前原『ってか、魔王といる時点でモンスターもビビって出てこねーんじゃね?』
コロ『確かにそうかもしれませんねぇ〜。』
コロ先生の顔が緑と黄色のシマシマになっている…。
ナメてる顔だ…。
私はふと前方をみる。
カラナの力が働き、先を視る力がはたらく。
『みんな、待って…。何か、くる…。』
みんなが見つめる岩陰から、小型のオオカミモンスター、ランガが出てくる。
カルマ『まぁ、ただのランガだよ?』
『そうだね。ごめんごめん。ランガくらいで何で力が働いたんだろ?』
ランガ『ガル…ガルル…。』
ランガがこちらに近づいてくる。
磯貝『でもあのランガ、何か様子がおかしくないか?』
ひなの『ほんとだぁ〜。ランガは基本的に人懐こい性格なのにね。野生だからなのと、魔王城の近くであまり人間を見たことがないからかな?』
と、その時、ガルルルル…!
私に飛びかかろうとしたランガに、私の前にいた前原君が咄嗟にかばったせいで前原君の左腕にランガが噛みつき血を出してしまう。
前原『痛ッ!』
『前原君ッ!』
ランガは地面に落ちた前原君の血を舐めている。
私はすぐに前原君にヒーリング魔法をかけた。