第10章 吸血病
カルマ『まぁ、俺…、まぁの全てがほしい…。』
カルマは赤い悪魔…。
普段は隠している爪や牙がのび、黄色い瞳が怪しく私を見つめている…。
学秀『まぁ!!』
法王『これはこれは…まだ感染者が残っていたとはね…。』
『お父様……学秀……』
ベッドに押し倒され、衣服が引き裂かれた私の姿を2人が見る。
学秀『法王、氷漬けにしてかまいませんか?』
法王『あぁ、かまわないよ。その後は私のオーラのムチで教育のやり直しだ。』
『………悪魔が増えた…。』
この後すぐに薬を飲まされたカルマは、お父様とお兄様にこっぴどく嫌味を言われていた。
カルマ『まぁ、痛かったよね…。ごめん…。』
カルマがそっと私の首筋をさわる。
『大丈夫だよ。カルマのせいじゃない。ウイルスにおかされてたんだもん。
傷はお父様が治してくれたし。』
カルマ『ぅん…。見てたよ。やけに手厚くヒーリング魔法受けてたもんね。』
『お父様、前カラナ様が眠りについた後から優しくなったんだよね。』
カルマ『ま、血は繋がってなくても、まぁはあの浅野学峯の娘だよ。大切な娘が、俺みたいな悪魔と結婚の約束してたら不安でたまらないよね。』
『そんなことないよ?だってお父様、こないだ、いつ婚約をしていつ結婚していつ孫を作るのか、子供の人数から新居予定地までを提出しなさいって言ってきたもん。』
カルマ『はっ…?まじで……!
なぁんだ。俺てっきり嫌われてるかと思ってたよ。
じゃあ、ちゃぁんと提出しなきゃね…。
なんなら法王の前で子作りしちゃう?』
『………。カルマ、一瞬で消されちゃうよ。』
カルマ『だよねぇ〜。じゃ、2人で住む場所、見つけに行こっか。』
『うんっ!』
私たちは手を繋ぎ、歩きだした。
この先もずっと、何があっても、2人で乗り越えていく。
そう心に決めて……。
END。
ご愛読ありがとうございました(´∀`=)