第11章 学園祭。
バックルーム。
はぁ…。18組連続指名は疲れる……。
『どうぞ…。お姫様…。』
その声に顔を上げるとお兄ちゃんが私にクランベリージュースを差し出してくれた。
『ありがとぉ!ちょうど喉乾いてたんだぁ!』
カルマ『にしても、まぁ、すごい指名数だねぇ。』
『いや、浅野君とお兄ちゃんもすごいじゃん。女性客の人たち、骨抜きにされて出口から出て行ってるよ。笑』
カルマ『ま、浅野君より俺のポッキーの方が人気みたいだけどねぇ〜!』
『すごいポッキー自信だね。』
カルマ『まぁ…。』
そう言って私にポッキーを差し出す。
『ありがと。』
私が一口ポッキーを口に入れたその瞬間、私の唇はお兄ちゃんに塞がれた。
『えっ…?』
一瞬の出来事に言葉が出ない。
カルマ『……………。さぁ、俺はもう戻るよ。まぁはゆっくり飲んでからおいで。』
私の鼓動はトクンと音を立てた。