第8章 入浴の時間。
カルマ『まぁ!?えっ?何で?』
浅野『しまった…。忘れていた。露天風呂は男女混浴だ。』
うそ…。私、今すっ裸だよ…。
白い乳白色のお湯に浸かってるから今は見えてないけど…。
出るに出れない…。
3人『………………。』
(カルマ心の声)
今、まぁは裸なんだよねぇ。浅野君がいなかったら俺、我慢できてなかったよ…。上がりたいのは山々なんだけど……。
さっきから俺のモノが勃ちっぱなしで流石にタオルもないこの状況じゃあ無理だなぁ。
さて…どうするかな…。
(学秀心の声)
すっかり忘れていた…。瀬尾たちは先に入浴済み。父も自室の露天風呂に入る。
問題は今、どうやってこの状況を打破するかだ。
まぁも裸…。僕と赤羽もタオルは持ってきていない。
さっきの赤羽との会話で余計に意識してしまう。
浅野『まぁ、赤羽、目をつぶれ。
その間に僕がタオルを取ってくる。良いと言うまで必ず目を開けるな!』
『わかった…。』
目を瞑る。
バシャッ。浅野君が湯船から上がってるんだろう。
足音が遠ざかっていく。
カルマ『まぁ…。』
お兄ちゃんの手が私の手にそっと触れる。
『お兄ちゃん…?』
カルマ『目、つぶったままでいてね。』
柔らかい何かが唇に一瞬触れた。
『なっ何ッ…?』
カルマ『何か付いてたから取っただけだよ。』
浅野『目を開けろ!』
そう言われて目を開けるとタオルを腰に巻いた浅野君が、私とお兄ちゃんにタオルを渡す。
浅野『まぁは向こうの岩陰に行け。その間に僕と赤羽は上がる。』
『ありがと…。』
私は岩陰に行き、お兄ちゃんと浅野君の気配がなくなるのを待ち、タオルを巻いて露天風呂を後にした。