第29章 学園祭の時間②
次の日ーー。E組。
杉野『おい、聞いてんのか?カルマ!!』
カルマ『ん?何?杉野。』
杉野『ったく、何だよ。あいつ。朝からやる気ないよなぁ。』
ひなの『まぁと喧嘩でもしたのかな?』
桃花『ねぇ、カルマ君。昨日まぁに学祭の事伝えてくれた?』
カルマ『…言ったよ。ただ来ないかもだけど。』
ひなの『えっ?何で?』
カルマ『浅野君のサポート役で休憩時間も一緒じゃないといけないんだってさ。ほんと我が妹ながら意味分かんないよ…』
ひなの『で、それまぁに言ったの?』
カルマ『言ったよ?少しくらい時間作れないのかって?そしたらさ、もう俺らE組とは違う。今は1人なんだよ?だって…。ついでに叩かれたしねぇ。ほんと腹立つよ…。』
杉野、ひなの、桃花『……………。』
カルマ『何?みんな黙っちゃってさぁ。何か俺だけが悪いみたいじゃん?』
ひなの『カルマ君は、まぁの気持ち分かってないよ!そんなんだったらほんとに浅野君にとられちゃうよ!!』
カルマ『なっ…!倉橋ちゃんに俺の何がわかるの?』
ひなの『まぁを見てたら分かるよ!いきなりまた本校舎に戻されて、心細くて、いつも頼れる友達も、お兄ちゃんもいない!
もうちょっとまぁの気持ち分かってあげなよ!』
桃花『カルマ君…。まぁ、カルマ君のこと見てる目、前と違うよ。
夏祭りの後くらいからかな?
1人の女の子の目でカルマ君を見てる。口ではお兄ちゃんって言ってるけど、ほんとは…カルマ君の事…。』
カルマ『…………。そんなのみんなの推測にすぎないでしょ?もういい。俺あっち手伝ってくるよ。』